アレステア・レナルズ『啓示空間』
端的に言うと、「1040ページあるラノベ」です。口絵や本文の文体もラノベ調(具体的にどこがどういう風にと問われると答えにくいんだけど)なんだし、もっと表紙&裏表紙&背表紙もラノベ調にしとけばよかったのに。メインにパスカル&クーリ&ボリョーワのヒロイン三人集で、端っこにシルベステ(主人公。考古学者。おじさん)とシルベステ父。裏表紙はわれらが萌え虚無僧サジャキたんがどかーんと。売り場で浮くこと間違いなし。
良きにつけ悪しきにつけ、読みやすい文章ですし。丁寧に作られているのでりっぱにお値段分の価値はありました。綿密に組まれたシナリオとガジェット類の積み重ねに引き込まれます。久しぶりに良質のスペオペに触れました。ただ、分厚すぎて二の足を踏む人は多いだろうし、厚みを気にしないタイプの人にはもうちょっと内容的に物足りないと感じられてしまうかも。
うまく配分して、三分割くらいにした方が売れたんじゃないかしら?ぶちまけた話、指が長くないぼくには、かなり読みにくかったです物理的に。
SF板の啓示空間スレッドで見つけた書き込み
>70 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/10/18(火) 00:46:10
>「法華経の僧兵」(キャッチワールド)
>「ヤクザ坊主」(カエアンの聖衣)
>
>そして今、尺八を手放さず、スパイ活動をする時には目立つ格好をする虚無僧「ささきゆうじ」
>
>・・・イギリスSF界での日本の僧侶のイメージとはどんなだw
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