トニーノ・ブナキスタ“隣りのマフィア”
証人保護プログラムでフランスはノルマンディーの片田舎の小さな町まで逃げてきた元マフィアの一家が起こす大騒動の話。
元大物マフィアでいまは作家のフリをして暮らしている主人公(父親)は水道管の工事に来た配管工の態度が悪かったのに腹立てて速攻腕をへし折る骨の髄までマフィアのドン。あまり学習能力が高くない。
その奥さんは、夫の犯した罪を償うべくボランティアに熱心だったりするけれど、店員が無礼なスーパーマーケットは即座に焼き討ちにする無法ママ。
長女はナンパしてきた学生を表情ひとつ変えずに殴り飛ばして、その車を奪う素敵レディ。
そして中学生の長男。転校初日に上級生からカツアゲされて10ユーロ巻き上げられたと思ったら、その日の夕方までに学内に学校の生徒の人間関係を全て把握して組織を作り上げて、喧嘩を売って来た上級生を袋叩きにした上に、「明日までに100ユーロ上納しろ」と脅すナチュラルボーンなギャング・ボス。
この連中にFBIだの組織の元ボスが送り込んだ殺し屋だのが入り乱れてものすごいことに。
ハチャメチャかと思ったら、締めるところはきっちり締めます。おもしろかった。読むべし。
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