復刻版デュマレスト・サーガ
「嵐の惑星ガース」
1967年/鎌田三平/創元SF文庫
『生まれ故郷「地球」をもとめて大宇宙をさまよう、さすらいの渡り者アール・デュマレストは生命を賭した人工冬眠宇宙旅行の末、惑星ガースにやってきた。ガース北部の山地に嵐が吹き荒れるとき、そこにいあわせた人々に何かが起こるという。カンド女皇国の女皇は自分の後継者を決めるため、サイムという男は死んだ妻をよみがえらせようとして、その他の人々も何かの望みを持ってやって来ている。デュマレストは「地球」のありかを知るために来たのだったが、思いもよらぬ事件の渦に巻き込まれてしまった。待望のニュー・スペースオペラ第一弾!』
「夢見る惑星フォルゴーン」
1968年/大西憲/創元SF文庫
『生まれ故郷「地球」をもとめて大宇宙をさまよう、さすらいの渡り者アール・デュマレストは、カルダー家の令嬢デライの護衛役を引き受けることになった。カルダー家では〈家長〉の座をめぐり、サイバーたちまで一枚噛んで対立抗争が続いている。そんななかで、生まれついての超能力者であるデライは、唯一の切札だったのだ。デライを利用せんものとつけねらう勢力から身を挺してまで守ってくれるデュマレスト。いつしか彼女はほのかな恋心をいだきはじめたのだが……〈デュマレスト・サーガ〉珠玉の第二弾』
というわけで、復刊おめでとうのデュマレストですよ!どうか32巻まで!32巻まで!!
で、モノについてのレポートですが、旧版とは背表紙が黒くない以外はまったく変わらず、表紙・解説もそのままの再版です。新規の解説の類もなし。まあ、多少残念ではありますが、レンズマンやキャプテンフューチャー並みの扱いを期待するにはボリュームがありすぎるシリーズですからその辺は仕方ないでしょう。
というわけなので、旧作を持ってる人がわざわざ購入する必要はないでしょう。ぼくは32巻のためのお布施として買いましたが。旧版がだいぶくたびれてきてるから新しいのが欲しくもありましたし。
内容はもう言うまでもなく面白いです。シビアでハードボイルドで、でも情緒的で人情的な主人公デュマレストが訪れる様々な惑星の物語。何度読んでも面白い。ちくしょう32巻をおれによこせ。
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