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2006/09/15

ロレンゾ・カルカテラ『ストリート・ボーイズ』

『1943年9月。ムッソリーニが失脚したイタリアではドイツ軍が暴虐の限りを尽くしていた。なかでも、連合軍の拠点港となりうるナポリは完全破壊の対象とされた。何世紀にもわたって侵略の魔手に耐えてきた古都に機甲師団が迫る。だが、市内に隠された300名の子どもたちに、屈服するつもりはなかった―。第二次大戦史に輝く“奇跡の四日間”をベースに描く感動の戦争アクション』

 ナポリで実際にあったドイツ軍に対する市民の一大反抗「ナポリの四日間」事件を題に採った戦争アクション小説。
 家や家族、平和な日常というものを根こそぎ戦争で奪われたナポリの子どもたちと、彼らを助けるほんの一握りの大人たちがそのほんのわずかな力で、圧倒的な戦力のドイツ機甲師団に立ち向かう。
 爽快で、面白く、そして物悲しい物語でした。

 ジョージ・クルーニー主演で映画化決定だそうです。楽しみ。ヴィンチェンツォ役は誰になるんだろう?

「まえにもあったことだ」とヴィンツェンツォは言った。「ナポリ市民がドイツ軍と同じくらい強い軍隊と戦ったというのは」
「いつ?」
「十六世紀、スペインに支配されてたときだ。アニエッロという若い魚売りがリーダーになって、ポンセ・デ・レオンに反旗を翻したんだ。武器は不足していたけれど、自分たちの持ってるものを活用して、巧みに戦った。今の俺たちとそんなに変わらない」
「それで結果は?」とアンジェラが尋ねた。
「裏切り者が出た」とヴィンツェンツォは両手をポケットに突っ込んで答えた。「それでアニエッロは捕らえられ、スペイン人は彼の体を切り刻んで、牛の糞を積み上げた大きな山の上に投げ捨てた」
 フランコはヴィンツェンツォをまじまじと見つめてから、にやっと笑った。アンジェラは口を手で押さえて、下を向いていた。
「どうした?」とヴィンツェンツォはそんなアンジェラに尋ねた。
「そういった話をこれからもするつもりなら、そのうちのひとつでも、そうひとつでいいから、ハッピーエンドで終わる話をしてくれたらうれしいんだけど」


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