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2007/03/29

ロケットに求められるのは高い信頼性:アリアンスペース社東京事務所代表ジャンルイ・クロードン氏インタビュー

http://www.jaxa.jp/article/interview/vol29/index_j.html
ネタ元:宇宙ニュースの小部屋さん

 すごくストレートなものの言い方をする人で好印象。

>Q. これまでに、「アリアン5」も打上げの失敗を経験していますが、
>どのように克服をし、再び信頼を得るようになったのでしょうか?

>まず失敗の原因を突き止め、対策を十分にとりました。どのような
対策をとるかを、顧客や保険業界に詳しく説明をすることによって、
>信頼性を向上することできたと思います。また、失敗が顧客に及ぼす影響を
少なくするよう心がけ、その1つの対策が、先程述べたバックアップ協定です。


>Q.日本の宇宙開発について、何かご意見があればお話ください。

>JAXAはこれまでに素晴らしい仕事をしてきました。また、今もいい
>仕事をしています。しかし、そのことがあまり日本の国民に伝わっていない
>ように思います。これは非常に残念なことですが、その責任は、報道する
>記者への説明が不足しているからかもしれません。
>打上げが失敗した時には、「失敗」だけが取り上げられ、JAXAが
>何か大変な悪いことをしたという報道しかされませんし、
>JAXAのコメントも「申し訳ないことをしました」という謝罪の言葉だけです。
>私は、ロケットの打上げが延期になっただけでも、まるで失敗したかの
>ように新聞に書かれているのを見たことがあります。私はこれらのことに
>疑問を感じています。なぜなら、宇宙開発には失敗がつきものだからです。
>絶対に失敗は起こります。ですから、失敗した時には、謝罪の言葉ではなく、
>これから失敗を少なくしましょうという前向きの報道をするべきだと思います。
>ヨーロッパのように、常日頃から記者によい説明をし、記者からの協力を
>得られるような関係を築いていたらよいのかもしれません。

 このあたりがあちらとこちらのロケット産業の環境の一番の違いですねぇ。これを何とかしないと日本のロケットの未来はあまり明るくならなそうです。

 笹本祐一「宇宙へのパスポート」で紹介されていた

「どうして液体酸素が必要なんですか?」
広報のひとが、宇宙空間には酸素がないので、とかはじめると、
「いや、ぼくは技術的なこと言われてもわからないんで」

 とか言ってのける記者みたいな人は今でも珍しくないですもんねぇ。

「巨額の予算というなら、今の十倍は出してから言ってもらいたい!」
「技術試験段階のロケットはトラブってなんぼのもんじゃ!」(C)ワッハマン

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コメント

>絶対に失敗は起こります。
その断言がかっこいい。だいたい実験機が失敗したからって「謝罪」するのはどうかと思いますですよ。
しかし、こんな論調はどっかで読んだなあと思ったら。

>笹本祐一「宇宙へのパスポート」
>ワッハマン
まさしくそれだ。……ハイ、私。
(心のバイブルは「まんがサイエンス2 ロケットの作り方教えます」)

(P.S:メールアドレス入力とかがめんどくさいです)

投稿: エム | 2007/03/30 22:36

>心のバイブルは「まんがサイエンス2 ロケットの作り方教えます」

 あはは、ぼくもです。2巻だけは手放さずに本棚に入れてます。

>メールアドレス入力とかがめんどくさいです

 今しばらくご容赦を。
 現在『春だ一番スパム祭り』中なので、制限を取っ払ったとたんに業者とぼくとのベヴェルの悲惨な殲滅戦が開始されてしまうのです。ルビーマーン!

投稿: Johnny-T | 2007/03/31 23:33

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