続・殺戮のジャンゴ 地獄の賞金首(邦題)
男らしくない男は死に
男らしい男も死ぬところ
いやが上にも楽しく
いやが上にもモノ悲しく男がノシ歩くところ
大砂塵が嵐を呼ぶのか嵐が大砂塵を呼ぶのか
深くは考えなくていいところ
ここは惑星スイートウォーター
男が男であればよい世界
惑星スイートウォーター
そうだ涙なくして
この男の物語は語れない
主人公は女の子だけどな。
『夕日のガンマン』『続・夕日のガンマン』『ウェスタン』に『ガンマン大連合』『情け無用のジャンゴ』などを中心に、ガンマン十戒が出てきたり、地名などの固有名詞がほとんど関連の人名などに由来していたりと、マカロニウェスタンをかじっていればニヤリとできること間違いなしのパロディっぷりでした。
でも、それらをただパクっておしまいではなく、綺麗に再構成して一個の作品にしてのけるのはさすがのセルジオ・ウロブチーネ監督。
The Good, The Bad and the Ugly の主人公三人だけではなく、その周りを固める悪党どもが魅力的なのも相変わらずのウロブチ節。「美味しくいただかれる」要員だとばっかり思っていたジュリアンや「うわぁもうだめだー」要員に違いないとばかり思われていたクラウス大佐は予想外の好漢。
正直、パロディメインと見くびっていましたが、SF調ガジェットのシナリオギミックとしての使い方には意表をつかれました。ぶちまけた話、エロ衣装のためだけの設定だと思ってましたよ未来設定。
ネタの大本はマカロニウェスタンですが、それらに詳しくなくても楽しめる作品です。
元ネタに興味のわいた人は、プレイ後に『夕日のガンマン』『続・夕日のガンマン』『ウェスタン』に『夕陽のギャング』『ガンマン大連合』『情け無用のジャンゴ』(大体この順番で入手難度が上がります。ガンバレ)あたりを見るとニヤリとできます。
あとは小ネタがらみで、ガンマン十戒の元ネタである『怒りの荒野』と、「遠い昔の惑星テラには、一人で150人を皆殺しにした伝説のガンマンがいたって話しだぜ」ってミズ『名無し』さんがそれを言うのかよ!の『ミスター・ノーボディ』かな
元ネタといえば、最後にリリィがちゃっかり『大佐』になってて噴出した。どこまで、リー・ヴァン・クリーフかと。
そういえば、なんとなくマイク・レズニックの『サンティアゴ』を思い出させる作品でもありました。元ネタというわけではないでしょうが。
>そんな次第で、本作は虚淵玄のエロゲライター生命存続の可否を占う実験作であります。
>もしこの路線がアリだというなら、もう次回作の構想だってあるんだぜ!
(クリア後に読めるライナーノートより)
アリアリ!アリであります!
黒のフランコ「仕事に趣味を持ち込む奴って、つくづく見てて気色悪ィよなあ……」
むしろもっと持ち込むべきですよ!!
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コメント
ジャンゴの元ネタを知りたかったので助かりました。
夕日のガンマン、続・夕日のガンマンだけしか観たことがなかったため、これからそれらの作品を探そうと思います。
ありがとうございます。
投稿: | 2012/04/07 16:36
お役に立てたのなら幸いです。
いずれも古い作品なので探索には困難をともなうでしょうが、それだけの価値のある作品です。楽しんでください。
投稿: Johnny-T | 2012/04/14 22:47