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2007/12/11

鷹見一幸『銀星みつあみ航海記 LOG.03 僕が仲間になった理由』

『銀河中を巡り荷物を運ぶハヤトたち銀星号のメンバーに、新たな仲間が加わった。それは人間と意思疎通ができる猫。しかしその能力は、ひとつの星系を牛耳る組織が軍事目的で極秘開発したものだったのだ。猫の存在を公表されることを恐れた組織は、銀星号もろとも処分することを決定。その魔の手は仕事の依頼という形で忍び寄り、卑劣な罠となってハヤトたちに牙を剥く!銀星号最大の危機、その運命は宇宙の藻屑か、それとも――!?』

 残念ながら打ち切り最終巻でした。
 導入部分で盛り上がっただけに、打ち切りが確定してシリーズの収束に方向を変えた後半パートでの若者ーズの扱いの悪さが惜しい。当初のプロットで進んでいれば彼ら少年たちの成長話がメインになったはずなのに、時間的な制限のせいで二人(?)とも作品中での挽回のチャンスが与えられてないんだもの。彼らはきっとひとかどの男になるけれど、その過程をきちんと見たかった。ここで終わってしまうのは非常にもったいない。
 というわけで、この記事を書きおえたらシリーズ継続を求めてアンケートはがきを書く作業に戻ります。

 あとがきの後ろに載ってた銅大氏によるお勧めスペースオペラ作品解説が、基本的には隙のない、内容から入手難度までよく考えられたラインナップなのに、さりげなくかつ問答無用でマーチャント・オブ・ビーナスなんてイカモノが混ざってて吹いた。

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コメント

 『マーチャント・オブ・ヴィーナス』は、イカモノではありますが、立派なSFゲームですぞ。

 凡人の発想だと恒星間貿易には「ウルトラコンピュータ」だの「ハイパーエンジン」だの「テラ核物質」とかになりますが、こいつは「文鎮」だとか「さらさらの砂」だとか、あげくのはてに「ロックミュージック」がはるか星のかなたへの交易に使われるのです!

 イカモノな部分の影にある、ハードで緻密な思考のひらめきは、『銀星みつあみ』にふさわしいと思っております。

 まあ、それはそれとして『スターレジェンド』もよろしく。

投稿: 銅大 | 2007/12/13 09:55

>イカモノな部分の影にある、ハードで緻密な思考のひらめき

目からウロコでありましたっ!
異星人や商品に貼り付けられたテクスチャーの印象が強くて、ずっとただのおバカコンセプトゲーだとばかり……。

>まあ、それはそれとして『スターレジェンド』もよろしく。

大好きです!(*^ー゚)b

投稿: Johnny-T | 2007/12/13 22:22

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