野田昌宏『キャプテン・フューチャー全集別巻 風前の灯!冥王星ドーム都市』
『本書は、シリーズの名訳者である野田昌宏がハミルトンの遺族の了承を得て書きあげたオリジナル長編である。極寒の冥王星で、大出力の無線送信所を狙った連続爆破事件が発生。他の惑星との通信手段を断たれた冥王星は孤立寸前に……。出動したキャプテンは、現場に残されたミイラ化した足から、恐るべき陰謀の気配を感じとるが。雑誌掲載されたきりだった幻の作品を初めて書籍化』
先日亡くなった野田昌宏宇宙軍大元帥の遺作……初出はだいぶ前だけど遺作。
野田昌宏がハミルトン夫人のリイ・ブラケットの了解を得て執筆したオリジナル作品。
シリーズの翻訳を手がけた大元帥だけあって、文章のノリはいつもの通り。登場人物たちの丁々発止のやり取りに悪漢との知恵比べ。今回は珍しくオットーに焦点が当てられているのもポイントが高いし、盛大に焼餅を焼くジョオン・ランドールなんていうのはオリジナルではなかなか見られないシーン。
……ああ、大元帥版キャプテン・フューチャーももっと読みたかったなぁ。
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