紅玉いづき『MAMA』
『海沿いの王国ガーダルシア。トトと呼ばれる少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋サルバドールに生まれた。しかし、生まれつき魔術の才には恵まれなかった。
ある日トトは、神殿の書庫の奥に迷い込んだ。扉の奥から呼ばれているようなそんな気がしたから。果たしてそこには、数百年前に封印されたという人喰いの魔物が眠っていた。
トトは魔物の誘いにのった。魔物はその封印から解き放たれ、トトは片耳を失った。そして強い魔力を手に入れた――。
これは、孤独な人喰いの魔物と、彼のママになろうとした少女の、儚くも愛しい歪んだ愛の物語。』
第三弾からさかのぼって読んでいる “人喰い物語”シリーズの第二弾。や、各巻は独立した物語だから逆読みでも問題ない……はず。
歪な形の愛の物語。受け継がれていく愛の話。 閉じた世界で互いだけを頼りに生きようとする母子を中心に展開されるさまざまな形の『愛』。世界をめぐる『愛』。もはや愛しかない。
本編で一番強いキャラクターである美しい姫君ティーランと後日談「AND」に登場する泥棒と占い師の兄妹がそれぞれに小気味のいい連中で気にいってます。彼らも『愛』にあふれた人たちでした。
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