サマーウォーズ
世界規模のネット犯罪に立ち向かうのは田舎の大家族!立ち上がれ親戚一同!
ただのおじさんおばさんとただの少年少女たちがただのおじさんおばさんとただの少年少女たちのままで世界の危機を救う話。
青い空と白い雲が印象的な映画でした。
すべてのシーンに意味がある無駄のない構成力とか、あれだけ大量の情報をぶち込んでいるのにすんなり吸収できる描写の上手さ(メインキャラがあれだけたくさんいるのに一人一人の顔が思い出せるくらいに)とか色々褒め称えるところはありますが、そんなことがどうでも良くなるくらいにただステキな物語でした。
たまには実家に帰るか。
<以下ネタバレあり>
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男衆が合戦の準備に駆け回るシーンが好きですよ。「おっと、これ水冷だった」→ドッパーンのコンボとか、いじめられっこのフォークリフトとか。「ちょっと言えないところ」ってアンタ……。
二回目を見て気がついたのが、最終戦の前にみんなが揃って食事を取るシーンでそれまで食卓に付くことのなかった侘助おじさんが躊躇無く食卓について遠慮なくおにぎりに手を延ばしてること。ここで栄おばあちゃんの「一番いけないことは、お腹がすいていることと、ひとりでいること」の言葉を思い出して涙。
それに気がついてから振り返ってみると、食事シーンの演出がとても丁寧だったことに驚かされました。栄おばあちゃんがいた時のみんなで囲んだ一つの食卓。栄おばあちゃんを亡くした朝のバラバラの食卓。そして、再び家族が集結する時の山盛りになったおかずをみんなで囲む一つの食卓。
そして最終戦の「掛け金は……わたしの家族!」から「ドイツの男の子?」につながる展開で泣く。何度見ても泣く。家族(+2名)から始まった合戦が世界中の見ず知らずの人たちにつながっていく。
もうダメ、わたしこういうの全然ダメ。ツボすぎるのよ。世界の危機に立ち上がる"ただの市民"にはどうにも弱いのです。「俺たちのスパイディはやらせないぜ」と、ドク・オクトの前に立ちふさがるNY市民とかそういうの。
佳主馬×→夏希○→健二◎へとバトンをつなぐ3連クライマックスの構成も丁寧かつ熱い!ずるいなぁ、そりゃあこんな構成にされたら盛り上がっちゃうよ。そりゃあもり上がるさ!
最後の最後、ラブマッスィーンの逆切れサテライトフォールの前に万策尽きたかと思われたそのとき発動する主人公の特技!健二が鉛筆を取り落とし顔を引きつらせたのを見て心折れたのかと思ったら「……暗算!?」。やってくれます主人公!
ラストシーンをお誕生会で締める流れもこれまたパーフェクト。
ああ、本当にいい映画でした。
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コメント
細田監督のデジモン映画『ぼくらのウォーゲーム!』も面白いですよ。
投稿: もり | 2009/10/10 15:06
ヤーボール・ヘルコマンダール!!(了解 戦車長!!)
以前から評判は聞いていたので興味はあったんですよね。いい機会なので探してみます。
投稿: Johnny-T | 2009/10/12 11:00