速水螺旋人『オープンダイス・キングダム(迷宮キングダムコミック)』
『どこまで行っても無限の迷宮が広がる世界、百万迷宮。 その片隅に、拷問具が大好きな女王様に治められた国があった。 その国の名は、オープンダイス! ダンジョン国家の不条理でスラップスティックな日常絵巻がはじまる!』
世界のすべてが迷宮と化した"百万迷宮"世界を舞台にしたダンジョンハック物TRPG『迷宮キングダム』のコミカライズ。元のゲームを知らなくてもこれ一冊で単体として楽しめるシニカルでポップなファンタジー漫画です。
処刑と拷問が大好きなカチューシャ姫とその宮廷に仕える一同――常識人の大臣スタニスラフ、賭け事好きで怠け者のメイドリリィ、ウォーモンガーの手本“ビクトリー教(※1)”の神官テオドラさん(※2)、高潔で勇敢だけど一本抜けてる騎士バグラチオン――が挑む、何が出てくるか分からないびっくり箱のような大冒険。
サプリメント『迷宮クロニクル』や『ロール&ロール』誌などに掲載されていたものに、33ページの書下ろしと関連イラストや用語解説を加えて一冊に詰め込んだもの。かなり豪華ですよ。
※1ビクトリー教:『鋼と油の妙なる香りッ 剣が骨をたたき割る手触りッ 炎上する王宮 崩れる洞窟ッ 迷宮に響き渡る銃声音楽ッ 傷口にウジがたかる痛み 瀕死の戦士があげるうめき 体に食いこむ具足の重み 捕虜の身代金で積まれる金貨の山ッ これら全て我がビクトリー教の讃えるところ 戦いは美しい 美しさは戦いッ』
……こんな宗教。
※2神官テオドラさん:グルグル目とキジルシっぷりがかわいい。
書き下ろしは「前の話」と「後の話」。綺麗に始まりと終わり(とその先)が描かれていてちょっとホロリ。
それにしても、リリィがまさかあんな~~だったとは!? そしてスタニスラフはがんばった!本当にがんばった!感動した!
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