かいじゅうたちのいるところ
仕事は完璧。
かいじゅうたちもかわいい。
シナリオのつくりはていねい。
泣かせる展開もまたよろし。
ただ…
ぼくが見たかった『かいじゅうたちのいるところ』はこれじゃなかった。
一本の映画としては文句のつけどころのない丁寧な作品です。映像や音楽も素晴らしい。スパイク・ジョーンズ監督をはじめとするスタッフの多くが原作を好きだというのも嘘じゃないと思います。かいじゅうたちの異常なまでの原作再現度は愛の産物だよ。
でも、それでもそれはぼくが見たかったものとはちがっていて……そう、ぼくが見たかったのはもっとどうでもいいお話だったんですよね。親子の愛情物語も少年の成長も全部いらない。男の子が夜中に家を抜け出して冒険して帰ってくるだけの、人間的成長も何もない『ただの一晩の冒険』を見たかった。
以上、原作厨のたわごとでした。
映画作品自体には文句はありません。為念。
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コメント
遅レスですみません。
感想が殆ど同じでなにか安心しました。
ああいう夢(精神)分析的な解釈もありだとは思いますし、原作付の映画としてはかなり高いレベルの作品だと思うのですけどね~。
ギャップというかズレがあるのは仕方ないですが。
アレやソレに比べると、出来が良すぎるだけに残念ですよね。
投稿: マスダ | 2010/02/20 23:15
映画自体にけなすところはないんですよね。技術的なものからスタッフの原作に対する愛情にいたるまで。
だからこそ、だからこそ微妙なずれが余計に気にかかっちゃう。ううん、歯がゆい。
投稿: Johnny-T | 2010/02/27 00:39