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2010/08/16

木村航『ななめカンナヅマ』

『忘れ去られて消えゆく神を、故郷へ送るお届け巫女――”神無妻”の七芽。彼女が辿り着いたのは、時が停まった楽園に、子どもだけが暮らす百地島。そこで時を動かし大人になろうとする“反逆児”に出会い、七芽は助っ人の神を呼ぶ。「力になるよ。願い事があるんだろ?」――だが顕れたのは神か鬼か、秩序を壊す暴れ者。次々と巻き起こる騒動の中、楽園の秘密が暴かれてゆく。甦る悪夢、不吉な隠喩、その先にあるのは――。お伽話から今、神話が生まれる』

「何かの支度を調えるには賢さが必要だ。しかし始めるのは、いつも愚かさだ」

 八百万の神を胸に宿らせた神無妻の巫女七芽と名簿の神クレクレが、時の小舟で世界から世界を巡り、忘れられ消えていく神さまを故郷へ運ぶ旅路の物語。"神"さまと人の物語。新しい御伽噺。
 子どもしかいない島の奇妙で意地悪でやさしいボーイ・ミーツ・ガールのお話。空気のジャックはいいやつだ!
 仕事帰りに電車の中でクライマックスをハラハラしながら読んでいたら、集中しすぎて終点についたのにも気がつかなかったのも良い思い出です。いや、危なかったんだけどな!?

≪どこへ降りる?≫
「どこだっていいんだ!立ったところがちょうどいいところだ!」

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