今日の読了本『万華鏡』
・レイ・ブラッドベリ『万華鏡』
『航行中の宇宙船が、事故で破裂した。乗組員たちは、宇宙空間に投げだされ、離ればなれに漂流しはじめた。やがてやってくる緩慢な死。それも確実にやってくる死に向かって遠ざかっていく。それぞれの人生が終わろうとするとき、心残りな思いが、まるで万華鏡のように頭の中を駆けめぐる。そして「流星の中に入った、きらきらして万華鏡の中にいるみたいだ、さようなら」といった通信もかわされる。表題作をはじめ23編の珠玉の短編を収録した本書は、SFの抒情詩人レイ・ブラッドベリの不思議に美しい恐怖の世界が、いま、ここで満開となっている。』
身も心も凍る恐怖小説から、ロマンティックな恐竜小説に、一着の白いスーツを巡る心温まる友情物語など、ブラッドベリらしい彼ならではの個性に満ち溢れた短編が23編600ページも詰め込まれた一冊。どの短編もすばらしいものばかりです。
……難点は、サンリオ文庫だから入手が困難ということだよなぁ。
お気に入りはアイルランドの映画館で行われる奇妙なスポーツを描いた「国歌短距離ランナー」。酔っ払いの与太のようなどうでもいい話だけれど、オチが気持ちいい。
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