速水螺旋人『大砲とスタンプ』1巻
『大公国軍所属の新米軍人、マルチナ・M・マヤコフスカヤ少尉。彼女の特技はデスクワーク。前線では戦わず、物資の輸送や補給時の後方支援が任務の兵站軍に所属している。「紙の兵隊」と笑われるけど、立派に書類で戦争してるんです!』
というわけで、今月2冊目の速水螺旋人単行本。螺旋人テイスト満載の"Military法螺話"。書類第一な熱血官僚主義娘マルチナ(デスクワーク大好き)の戦争を描きます。
舞台はわれわれの歴史とはちょっと違ったルートをたどったパラレル地球(多分ね)。『大公国』と『帝国』と『共和国』が黒海の近くで争う世界。テクノロジーレベルが高いから時代は現代なのかも。
そんな世界の戦場で輸送や補給を司る兵站軍の一員として奮闘する新米将校マルチナがアゲゾコ要塞補給廠管理部第二中隊の個性的な面々と繰り広げる、いい加減なようでシビアで、でもやっぱり結果オーライな『戦争』。
「私たちは書類で戦争してるんです!」
役人根性娘に文盲娘と萌えポイントもいっぱいですが、速水螺旋人といったらやっぱりヘンテコメカもなくっちゃ!もちろん速水メカもがんがん登場します。
一話に一つ必ず出てくるオリジナル速水メカ(戦艦や要塞や特殊砲台にヘリコプターなどなど)。そして、一話に一ページ必ず挿入されるそれらのマシンの解説ページ。無論、螺旋人レイアウト。それらのページを眺めながらあの世界の、あんなステキマシーンが行き交う風景を想像しているだけでもワクワクしてきますよ。
ひとことで兵士といってもその姿は一様ではないものだ
鋼鉄の騎士戦車兵たち
巨弾の雨を降らせる砲兵たち
地上を支配する歩兵たち
他にも工兵、騎兵、衛生兵、憲兵、そして……
そして、一巻から続けて読める同時発売のモーニング・ツーNo.53号(表紙はサンタ服の兵站軍ズ)では新キャラ登場。キリュシキン大尉の弟コースチャくんはやっぱりちょっと個性的。
……ひどい病もあったものだね。
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