佐藤明機『未来記』(IKKI8月号掲載)
「日の入りの金盞花(マリーゴールド)に、天頂の濃藍(マジョリカ)、東の暮れ空の鳩羽色(ダブグレイ)。それにしても甘みの強い色だこと」
「昔の硝子を使いますので、幻燈会や蜜柑水のことをまだ覚えているのです」
IKKI誌10周年記念ゲスト読みきりシリーズとして読みきり掲載。
世の中に人間が殆どいなくなってしまったいつか。
天の底の街の工場で、磨いた硝子の玉に空の光と色とを記録する工員(職人?)の女の子とメッセンジャー(?)の女の子が世界の在り様について話す。
ちょっとふしぎで、ちょっとお色気。そして濃密なガジェット!
掲載誌は変われども、作品世界は実にいつもの明機世界。このゴチャゴチャっぷりがたまらない。
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