今日の読了本『S20/戦後トウキョウ退魔録』
・峰守ひろかず&伊藤ヒロ『S20/戦後トウキョウ退魔録』
『時は昭和20年。場所は東京亀戸で。敗戦後の混沌とした日本を生き抜く男が二人。紙芝居屋を営む不器用な男が二人。
その名、茶楽呆吉郎と襟之井刀次と申します。
不治の呪いに機械仕掛け。二人が掲げる看板は、「不思議問題解決承りマス」』
『絶対城先輩の妖怪学講座』の峰守ひろかずと『女騎士さん、ジャスコ行こうよ』の伊藤ヒロが手を組んだ昭和ヒーロー異聞。時は終戦直後の混沌の時代。
だれにも知られることなく、しかし後の世にひそかに痕跡を残す様々なオカルト事件と、それに様々な形でかかわることになる二人の好漢の冒険を描いた連作短編集。二人の作者による対照的な二人の主人公のコントラストがいい味を出してる。
活劇として面白いのはもちろん、仕込まれた小ネタも多彩でそれを探すのも楽しい。しっとりとしたエピソードで「いわば「幽霊族」」の話が出たすぐ次のエピソードで「霧の中のジェニー」を叩き込まれて盛大に吹き出したわ。
お気に入りは主人公二人の出会いの物語「誰がために戦う」とちょっと物悲しい友情の物語「下山事件」。
とくに「誰がために戦う」のゲストのヒーローがいいんだ!誰もが知ってるあの男が、まさにだれもが憧れるヒーローで!「故に私は笑うのだ!自分が自分であるために、人の尊厳を持ち続けるために!」。
……どうえる教授のネタとかひどいけどな!(賛辞)
イラストを担当させていただいた『S20/戦後トウキョウ退魔録』発売中です。画像はセイ(クチビル眼鏡)さんに口説かれる主人公・刀次。 pic.twitter.com/Bk3U87Q3iC
— 高野真之@クロノスヘイズ3巻発売中 (@masayuki_takano) 2016, 2月 16
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コメント
>……どうえる教授のネタとかひどいけどな!(賛辞)
ありがとうございます!(もう悔いはないと言いたげな懇親のガッツポーズ)
投稿: 峰守 | 2016/02/22 21:31
=b (サムアップ)
投稿: Johnny-T | 2016/06/28 18:12