・マーク・グリーニー『暗殺者グレイマン』
以前から薦められていたマーク・グリーニーの『暗殺者グレイマン』読みました。元CIA所属の凄腕暗殺者グレイマンことコートランド・ジェントリーが自分を狙う暗殺チームと血を血で洗う激闘を繰り広げながらヨーロッパを横断する冒険小説。すげぇ面白かった。
主人公は業界的にも「最強の殺し屋」と知れ渡ってるレベルの伝説の殺し屋なので、敵側のフィクサーにも「グレイマンを殺したいだって?まず監視の専門家100人と各国正規軍特殊部隊員で構成された12チームのハンター部隊が必要だ」とか普通に評価されて、そのような兵力がぬかりなく手配され、油断なく対策されてたりする。
一方で、この手の物語でありがちな「冷徹非常なプロの暗殺者が“取って付けたかのような”主人公的な人情ムーブでピンチに陥る」展開。そんな台無し展開でガッカリさせられるんじゃないかと不安に感じている人は安心してください。我らがジェントリーさんはプロフェッショナルの中のプロフェッショナルなのですよ?
……おお、敵以外に対してはこれっぽッチも冷徹非常じゃないから“最初から最後”まで「些細な良心」に動かされてピンチに飛び込んでいく男ジェントリー。
でも伝説級の凄腕殺し屋だからボロボロになりながらも何とかするよグレイマン。
なお、上の 「100人の監視役と12チームの暗殺チーム」の話は、ジェントリーが情に流されやすいことを認識している敵チームが、人質を確保したという情報がグレイマンの耳に入るように手配して、その人情に訴えて行動や移動ルートを制限した上でなおこれだけの戦力が必要だという話です。ツヨイ!
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