今日の読了本『最低の軍師』
・簑輪諒『最低の軍師』
上杉謙信の関東遠征を、臼井城に集った約二千人の兵士とともに防ぎ切った戦国時代の謎の軍師・白井浄三の戦いを描いた戦記物。
経歴不詳の怪人物の数少ない逸話を膨らませて、こことそことあそこのアレをリンクさせるのはさすがの簑輪マジック!
そして、『最低の軍師』というタイトルの意味するところと、その答えに至るまでの流れが実にいいんだ。
例によってマイナーな題材ですが、日本史に詳しくなくても楽しめます。
大丈夫、俺なんて元の事件も人物も知らなかった上に、360ページくらい読み進んだあたりで浄三が名乗りを上げるシーンを見て、ふと思いついてググるまで主人公のこと創作人物だとさえ思ってた!
『でれすけ』に続けて読んだのですが。スタートが(後の)上杉謙信の出陣で、主人公がそれに立ち向かう北条配下ということで、まさに北条との対立側である佐竹家が主人公だった『でれすけ』につながる歴史の流れを考えずにはいられない。諸行無常。
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