今日の読了本『三体』
・劉慈欣『三体』
攻撃的な『竜の卵』とでもいうか、ファーストコンタクトであり異星の文明史でありSFミステリであり、おそらくは宇宙戦争へと発展していく贅沢な物語。これは実にパワフルな小説でありました。只々面白い。
<ネタバレ>三つの太陽が巡る三体世界のニュートン的な存在がニュートン力学的なのをなんとかして発見してそれを周知して天体運航を分析して(中略)マイケルソン&モーリー的な存在が実験でエーテル的なのの不在を示した結果としてアインシュタイン的な存在が相対性理論的なのを提唱して(中略)して三体人が宇宙に飛び出すまでの「長い時間のあと、『三体』の世界で予測不能の進化がふたたびはじまるでしょう」の繰り返しを思うと只々恐怖するのみです。子供に記憶の一部が受け継がれる特性がなかったらただ無為に滅ぶしかない世界だ。</ネタバレ>
あと、警察官の大史(ダー・シー)が登場した時の「これで勝つる!」感について。あいつ頼りになりすぎる。
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