聖闘士星矢 The Beginning
良くも悪くも30年前のアニメ作品を誠実に現代に対応させた良質なアクション映画でした。バトル演出がメリハリ効いててわかりやすいのがとても良い。
原作ファンとしてバトルがカンフー格闘で、かつ必殺技がエスパー演出&技名をいちいち叫ばないことにはちょっと引っ掛かりを感じましたが、これはまあ仕方がない。
……という一口感想のその先にすごく語りたいことがあるのだけどこの余白はそれを書くには狭すぎる!おまえ、誠実に原作に向き合いすぎてアタマどうかしてるだろ!?というくらいアニメからのピックアップポイントが面白かったので原作リアタイ組は観に行こうぜ!変だぜ!
<以下ネタバレ>
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開幕の黄金聖闘士バトルが射手座と山羊座で、しかも右手のエクスカリバーでアイオロス(仮)に致命傷を与える原作再現。こいつは信頼できる!
大事なシーンのBGMとしてペガサスファンタジー(アレンジバージョン)を流す気遣いもポイント高い!しかも2回!どうでもよくゴーゴーパワーレンジャー♪を1回流して終わりだったパワーレンジャー(2017年)は見習いたまえ。
顔立ちとかは全然違うんだけど、新田真剣佑演じる星矢の車田主人公っぷりが大変にレベルが高い。あの減らず口とか口喧嘩でへこまされた時のむしろ風魔の小次郎感さえあるションボリな空気!空気!
母の違う100人の認知してない異母兄弟をこさえたりはしてないきれいな城戸光政と見せかけて、結局はしれっと100人の実子でさえない子供たちを聖闘士修行に送り込んでそうな城戸光政であった件。やはり邪悪!
敵組織をグラード財団、敵兵士を鋼鉄聖闘士にするというウルトラC!これはね、まったくね、ビックリした。
予告のシーンではいまいちに見えたペガサス聖衣のデザインは動くとかなり良かったし、フェニックス聖衣などはアニメ版のデザインのリアルな鎧への落とし込みが見事でありました。惜しむらくは、聖衣を着たら音速を超えるパンチを打てた!的なわかりやすいパワーアップ演出がなかったのが残念。その前から超人演出戦闘ではあったのでパワーアップユニットとしての聖衣感はちょっと薄かったな。あと色がクラスごとにそろえられていたのは良し悪しかなぁ。
フェニックスのネロ(この名前だとどうしても華悪崇の涅絽が頭をよぎってならない)、作品中の最後の敵役ポジションなのだけど、人類のための神殺しという目的からぶれないムーブが地味に筋が通っていて格も低くないのだけど、出番が少なくて掘り下げもあまりなのでぽっと出ラスボス扱いされてそうで可哀想。
神様レベルの敵に鎧をバラバラにされて吹っ飛ばされながらながらの退場が実に一輝の再現度高くてよかった。すげぇ良かった。
吹き替え版のフェニックスの声がアニメの一輝(堀秀行)に寄せたいい感じの声で、どちらの声優さんかと思ったら浪川大輔でビックリした。声優さんはすごいなぁ。
前情報まるで入れずに見に行ったのであの流れでフェニックスが登場するとは全く思ってなかったのだけど、グラードと一緒に行動しているタメ口のこの男は聖域所属のキャラクターかな?あてはまるのはアニオリ期のキャラクターかな?とか観察してたら突然の鳳凰幻魔拳で腰が抜けるの巻。
マーク・ダカスコスはとても格好良かったのだけど、なんで辰巳徳丸をそんなにピックアップするん?
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